〜ひそやかに咲く名も無き花〜

思考整理、時々ポエマー。自作です。著作権フリーではありません。

海外旅行

人生初の海外旅行はオーストラリア🇦🇺でした。
回顧録でも。

女子トークのドコ行きたいココ行きたいというのは、たいがい実現しない夢物語でして。海外旅行となると同僚や友達ともタイミングを合わせづらい。そういうのが続いて。ついに思い立ってしまったのです。よし、ならば一人で行こうって。

今考えてみても、あの時の原動力はなんだったのか、よくわかりません。今がタイミングだと思ったのはたしか。当たって砕けろなんて、我ながら無茶な性格してます。色々なことを知らないから冒険できたのかもしれませんね。その分、不安材料がないんですもの。

まだネットの普及前、ポケベルは持ってたけど携帯は持ってない、そんなちょっと昔のお話です。

語学留学していた友達がいて(もちろん女子)、聞いてみたんです。手紙で。もし行ったら遊んでくれる?と。歓迎してくれた上に、シェアハウスだけど泊まっても良いよと返事きまして。これまた初めての海外電話をかけてみたり。日程をある程度決めたり。シドニー空港まで迎えに来てくれることになって。

私は急いでパスポート申請をし、有頂天で旅行代理店に飛び込みました。とにかく初めてで何もわからないから、シドニーまでの往復チケットを下さいと。ツアーじゃない客は珍しかったでしょうね。

飛行機のチケット代は高くつくけど、それで良いと了承の上、とにかく手配してもらい、旅行に必要なものを教えてもらったりして、キャリーケースもその場でゲット。

当時、私はそこそこ大きな会社に就職しておりまして。忙しいし、趣味も特になし、ついでに彼氏もいなかった。そんなわけで貯金はあったんです。

何もかも整えて、実家に一応電話しましたら・・・まぁ〜怒られる怒られる。年頃の女子が一人旅とは何事か、行く先は男のうちなのか、許さんぞ、と。こっちは半泣き状態で勘弁してよーです。今思えば、そりゃそうだ、心配だったでしょうね。

その友達のとこへ電話するからとうるさくて、仕方なく海外電話のかけ方から教えましたよ。後日、友人から連絡あったと告げられて平謝り。

そんなこんなで、とりあえず許してもらったので (許してもらえなくても行ったけどさ) 飛び立ちました。長い飛行時間はあまり眠れず、映画みたり、本読んだりして。たしか地球の歩き方と海外旅行ハウツー本みたいなのを持ってたな。

直行便がなく、問題なのはオーストラリア国内線への乗り換えです。もちろんアナウンスは英語。学生時代までのサビついた知識で果たして乗り越えられるのか。会話の経験もなし。搭乗口を出る必要がなかったのは良かったです。transitの文字を追いかけたら着きました。

待ち時間がけっこう長めで、疲れた目をこすりつつ、シャキッとするために売店でアイスでもと。じっとしとけば良いものを、ほんとチャレンジャーな。

話しかけてくれたんですよ。「you are tired.」残念ながら聞き取れず曖昧な顔をしたら、今度はジェスチャーつきで sleepyって。うんうんってうなづき笑いました。アイスを受け取ってベンチに座ったとこで理解した。遅っ。ごめんねお姉さん。何か返したかった!

20代前半の頃の私は、化粧っ気がないのと童顔と身長も低く…学生に間違われたみたい。そういえば、お嬢ちゃん大丈夫?みたいな顔されたような。あはは。。。

時間の遅れもなく乗り込みました。アナウンスは定型ですから、なんとか部分的に聞きとって。事無きを得る。

そしてシドニーに到着。荷物を受け取り、いざ出口へ。友達は出てすぐの場所で待っててくれました。あんなにホッとしたことはないですね。あとは彼女にお任せ。ついてくだけ。

あれ?入国手続したはずだけど一体どこで。緊張したけど。特に何もなく通過したので覚えてませんね。

シドニーから西へ列車で2時間ほど Wollongong。それが彼女のいた場所。程よくのんびりした感じで良いとこでしたよ。留学の話もたくさん聞きました。

翌日から観光です。彼女はいろんな体験をさせてくれました。オペラハウスで劇をみたり(なんとなくしかわからなかったけど感動)、動物園でコアラを抱っこしたり、シドニーのまちを探索したり、海水浴したり、とにかく楽しかった。

あっという間に時間は過ぎて帰路へ。空港まで見送りに来てくれて、カウンターでの手続きもしてもらい、ほんと助かった。そこでお別れ。

さぁ再び国内線へ。乗ったんです。なんだか変な待ち時間があったのち機内放送が。緊急事態らしい。耳の神経全集中!エンジントラブル(私の席からすぐ近い)とか、降りて下さいとか。なんとか聞きとれました。私はもうパニックですよ。国際線の乗り換えに間に合うのか、預けた荷物はどうなるの、チケット再手配とか、どーするの!?やり方わからないし英語話せない。筆談ならいけるだろかとか。とにかくいざという時に備えて考えて考えて。ツアーならばこんな悩みもいらないけれど、どうにもならない一人旅。もうただ祈るばかり。

幸い1時間程で再搭乗の案内が。良かった乗り換えも間に合いそう。飛行機から飛行機への荷物の載せ替えが間に合わないかもしれないけど、とにかく帰れる。乗り換えの待ち時間の長さに助けられましたね。

国際線は問題なく出発。帰りもあまり眠れなかったけど、時差に悩まされることも特になかったです。そう荷物も無事でした。終わり良ければすべて良し。

旅にトラブルやハプニングはつきものです。私はその後4回の海外旅行をします。あ、普通にツアーで誰かと一緒にですよ。今となってはどれも良い思い出。そのお話は、またいつか。